2019年版「アラジン」 ”女性性”と”男性性” 2つのエネルギーで拓く新時代の夜明け
皆さま、こんにちは。
イメージコンサルタントの小林由梨奈です。
この間、「アラジン」を観てきました。
描かれ方が今までとまったく違って、
こんな描き方をディズニーがしていてそれがヒットしている現実に
”女性性”を開いて生きる新しい時代の訪れを、世界中が祝福している空気を感じました。
追いつめられて発動するジャスミンの”男性性”エネルギー
まず、ジャスミンの描かれ方がまったく今までと違いました。
国民を愛する王女としての誠実で勇敢な姿勢や
権力に屈せず自分にとって本当に大切なものを守り抜く愛情の深さなど、
個人としての人格やキャラクター設定は、みんなが知ってる今までの”ジャスミン”そのままなのですが
そういう女性の、社会の中での存在感がまったく違いました。
そもそもジャスミンは、ディズニープリンセスの中でも抜きん出た強い”女性性”を有しています。
”女性性”というのは、
受容、共感、感情、包容力、優しさ、柔らかさ、しなやかさ、プロセス、バランス、調和
精神、頼る、育てる、流れに任せる
といった言葉で表される、”陰のエネルギー”。
対して”男性性”は、
与える、解決、達成、論理的思考、成功、拡大、発展、結果、パワー、責任、リーダーシップ
物質、自ら切り拓く
といった言葉で表される、”陽のエネルギー”。
一般にいう、女性らしさ男性らしさとはまったく別物です。
心理的なことでもなくて、あくまでエネルギーの性質を表すものです。
男性は”男性性”の割合多め、女性は”女性性”多めで生きてる人が多いです。
”女性性”だけだと、なんでもかんでも受け入れてしまって
自分の気持ちより周りにどう思われるかを気にして
Noと言えなくて気づけばいつでも被害者意識に苛まれているようなことになってしまいますし
(王子としか結婚できないっていう法律に拘束され、気持ち悪いジャファーと婚約させられているジャスミンのように。。。)
一方”男性性”だけだと、ありのままの自分は無価値だと感じてるから
誰かに価値を認めてもらうため、目的達成すべく努力し続けるんだけど
それだとずっと達成の基準が自分の外側にあるからいつまで経っても満足することはなく
達成したらまた新しい目的を求めてそれを目指すことになって延々とその繰り返し
物質的に満たされても一向に心が満たされない、、という状況に陥ります。
どちらが良い悪いじゃなくて、生きていくには両方必要です。
たとえば、男性のモテる要素に”包容力”というのがありますが、
包容力のある男性が発揮しているのは”女性性”です。
そして”女性性”を活用して現実に事を起こすには、”男性性”のエネルギーが必要なんです。
今までのジャスミンはほとんど”女性性”だけで生きている印象だったのですが、2019年版のジャスミンは、自分の中にちゃんと両方のエネルギーを見出して、素敵に発揮していました。
自分が国王になって、法律を変えてアラジンと結婚する。
それを自分の力で、現国王である父親に認めさせる。
度肝を抜かれたストーリー展開でしたが、国民みんなとーっても幸せそう^^♡
だって国と国民のことが大好きで、
彼らの幸せや国の発展を一番純粋に願っていたのはジャスミンだったんですから。
それだけの強い思いがありながら
一番国のことを考えている自負がありながら
極限まで追いつめられないと「国王になりたい」っていう自然に生まれた思いを主張できない
今までずっとそうやって抑えこんできた
でも、もう我慢できない
私がやらないと
強い責任感と目的意識の生まれたその瞬間、彼女の”男性性”が発動して
抑えこんでいた思いを世に放ち、求めるものを手にするため声をあげた。
国を守ることと、アラジンと結婚することの両方を、叶えるために。
強い思い(=女性性)があって、それを叶えるための行動(=男性性)に出る。
思いだけでも、力だけでもダメなんだ。
っていう、ガンダムSEEDのキラヤマトのセリフを思い出しました。
”女性性”だけでも、”男性性”だけでもダメなんです。
どちらかだけでは、現実を動かすことはできないから。
エルサやエリザベートよりもずっと、存分に願いを叶えるジャスミンの”男性性”エネルギー
強い”女性性”を秘めていて、そのエネルギーを社会のために役立たせたいけど
王宮の裕福だけど不自由な暮らしの中で、その力を存分に発揮できず、葛藤していたジャスミン。
「アナと雪の女王」のエルサや
私の大好きな、驚きの数の再演を繰り返している
ミュージカル「エリザベート」のエリザベートに
よく似ています。
でもこの2人、ハッピーエンディングじゃないんですね。
何が幸せなのかって人それぞれなんですけど。
エルサは結局たぶん1人で生きてく感じだし
エリザベートは幼少の頃から寵愛を受けてた黄泉の帝王”死”に連れられて天に召される
思いは主張したし力は認められたし、ストーリーとしては美しいけど
現実社会的には本当にそれだけでいいのかな?そこで終わっちゃうの?っていう感じ
でもジャスミンは、本当に全部手に入れるんですね。
自分の力を活かしてやりたいことやりながら
ちゃんと生きてる好きな男にもたっぷり愛されて、見るからにハッピー♡
現実は物質社会ですから、何を持ってるかっていうのも大事。
この”男性性”的な物質的な成功もちゃっかり手に入れちゃってるジャスミン。素敵♪
”何かを得るには、何かを犠牲にしないといけない”
っていう、誰がいったか分からない思いこみの呪縛をさらっとかわしてポーンとやりきってくれたところが、とってもかっこいいと思います^^。
アラジンや男性キャラたちに目覚める”女性性”のエネルギー
そんなジャスミンに触発されてなのか
そもそもまわりの男性陣が彼女のエネルギー発動を後押しする環境を整えてくれてたのか
鶏が先なのか卵が先なのかわかりませんが
アラジン、ジーニー、サルタン(ジャスミンの父親)にも
これまでの作品とは違う、”女性性”の力強い目覚めを感じる描写がありました。
アラジンは初めから3つの願い事のうち最後の1つを
ジーニーの自由のために使うことを自分の意思で決めていたし、
実際最後の1つをジャスミンと自分の結婚のために使うこともできたのに
自分の意思でそれを放棄して、ジーニーのために捧げます。
そうやって流れに任せた結果、ジャスミンが法律を変えて求婚してくれたんですね^^
ジーニーは、アラジンが海底に沈められたとき
自分の自由になりたい願いを諦めることと引き換えに、彼を助けます。献身的な愛情。
そうした結果、アラジンはジーニーのために最後の願い事を使ってくれるんですね。
自己犠牲の精神でなく、見返りを求めず、純粋な愛情から出た行動。
その結果、自分の一番欲しかったものを、相手が与えてくれる。
とてもよいエネルギー循環です^^
それからサルタン。
発動したジャスミンをみて、彼女に国を任せることを決意した時のサルタンの表情、、
一瞬の描写なのですが、その表情に私はもの凄く強い”女性性”のエネルギーを感じました。
包容力、信じて任せる、だけどお前は1人じゃない(たとえ自分が死んだ後でも、、)
っていう、言葉にならない大きな愛情を感じる表情でした。
ちょっと観てみてください。明日から頑張れる気持ちになる★
最後に、悪い”男性性”の出方の象徴のようなジャファーですが
彼はとにかく”世界で一番強い力を持つ者”になりたかった。
そしてその思いを叶えて、強力なパワーを持ちながらランプの中に閉じ込められてしまいます。
どれだけの力を持っていても、1人でいては意味がない。
誰にも影響を与えられないパワーは、ないのと同じですからね。
それに、一番を目指すことってはじめから決まった枠組みを設定していて
その中だから一番がある。まったく広がりのない世界。
果てしなく広い世界を知れば、”一番”なんて概念自体が存在しなくて
自分はただ広い宇宙の中で生かされて、
どこへでも行けるしなんにでもなれる、無限の自由を生きる存在だって、気づくことができるんです。
新しいエネルギー循環でつくる、新しい世界
力を持っていて、だけど自由がなくて出せなくて、、
みんな多かれ少なかれ、同じような気持ちを感じたことがあると思います。
”女性性”強めの人はとくに。
だからこういう、”女性性”をぶちまける系の作品がヒットするんですね。
女性というか、”女性性”が生かしづらい社会だったんです。
平成以前の日本は。
私は昭和に生まれ、意識的に生きたのは平成だけなので
それ以前のことは歴史にみて推測するばかりですが
きっとずっと何千年も昔から、キリストが生まれたあたりからずーっと
”女性性”を抑圧して”男性性”のエネルギーで切り拓いていく時代だったんだと思います。
そういうことが必要な時代だったんだと思う。
あらゆることの目覚ましい発展と、人類全体の精神的な次元上昇のために。
でも、極端に振り切って”男性性”だけを尊重する世の中は
男も女も、誰にとってもしんどいんです。
すべての果実は結果であって、はじめから約束されるものではない。
だから、自分にできることを見つけて、力を注ぎ続けることが大切なんだなって
今までいろんな人が私に示してくれてたことを
最近とてもよく、身にしみて感じています。ようやく意味が分かったのかも。
プロセスがあって、結果がある
思いがあって、成果が生まれる
”女性性”があって、”男性性”がある
月があって、太陽がある
この宇宙に生きている限り、すべてのことに通じる陰陽の法則を
それぞれの中にあるエネルギーに適応して
誰もが素直に力を発揮し、その結果に社会がつくられていく世の中に
なっていくんじゃないかなって、思っています。
それに、目の前のことを一生懸命にやってきて、
気づけば大きな山の頂上にたどり着いてしまっていた人たちの孤独もそろそろ限界で
あんまりたぶんそこに登りたい人は少ない。
既存の社会のピラミッドの上を目指すんじゃなくて
それぞれの才能を発揮して世の中全体の可能性を広げていくような、無限の世界
そのためには”自分にできること”を真剣に探さないといけないし
自分も含めて、既存のシステムに守られてきた人間にとってはシビアなことかもしれないけれど
So come on and try to shut me and cut me down
ジャスミン「Speechless」
Let the storm rage on
The cold never bothered me anywayエルサ「let it go」
たとえ王家に嫁いだ身でも命だけは預けはしない
エリザベート「私だけに」
ときには彼女たちのような爆風を吹かせながら
自分を奮い立たせて生きていきたいと思います。
彼女たちの歌に乗せた叫びには、
私たちが生まれながらに持っていながら数千年に渡ってその存在を軽視し続けてきた
”女性性”のエネルギーを目覚めさせ、今のこの時代を切り拓いて来てくれたようなパワーがある。
だから、何回聴いても震える。
自分でも、こんなに書くと思ってなかった。
ほんと、思うことの多い映画でした^^。
ネタばれしまくりましたが、ぜひ観てみてください♪
ちなみに歌もぜんぶ字幕版はめちゃくちゃよかったのですが、日本語訳詞がいまいちでした。
私ならこうするな♪
◆I can show you the world
Shining, shimmering, splendid
Tell me, princess, now when did
You last let your heart decide?
見せてあげる 煌めく世界
そうさプリンセス 心の望むままに◆I can open your eyes
Take you wonder by wonder
Over, sideways and under
On a magic carpet ride
連れていくよ 地図のない旅
魔法の絨毯で 大空へ◆A whole new world
A new fantastic point of view
No one to tell us no or where to go
Or say we’re only dreaming
A whole new world 新しい世界
誰も僕ら引き留め 縛りはしない♡A whole new world
A dazzling place I never knew
But now from way up here, it’s crystal clear
That now I’m in a whole new world with you
A whole new world はじめての世界
高く登る 感じる ときめき
A whole new world with you◆Now I’m in a whole new world with you
ここから A whole new world with you♡Unbelievable sights Indescribable feelings
Soaring, tumbling, freewheeling
Through an endless diamond sky
A whole new world (Don’t you dare close your eyes)
A hundred thousand things to see (Hold your breath, it gets better)
I’m like a shooting star I’ve come so far
I can’t go back to where I used to be
夢みたいよ どこへも飛べる
果てなく広がる 自由の空
A whole new world みるものすべてに
流れ星と歌うの 昨日には戻れない◆♡A whole new world
With new horizons to pursue
I’ll chase them anywhere There’s time to spare
Let me share this whole new world with you
A whole new world 新しい未来
駆けていこう 2人の 心の望むままに◆A whole new world (♡A whole new world)
◆That’s where we’ll be (♡That’s where we’ll be)
◆A thrilling chase (♡A wondrous place)
◆♡For you and me
A whole new world (A whole new world)
願いを (願いを)
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一緒に
アラビアンなモロッコが懐かしかったです♡
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