森と海と、バラと才能の鎌倉文学館 由比ケ浜は漱石と”こころ”の地
皆さま、こんにちは。
イメージコンサルタントの小林由梨奈です。
2年ぶりに鎌倉文学館に行ってきました。
鎌倉文学館、大好きなんです。
由比ヶ浜に引っ越してきて、そういえば鎌倉文学館ってこのあたりじゃなかったっけ?と調べてみると、なんと新居から徒歩圏内でした(笑)。
バラの鎌倉文学館
深い緑の木立に覆われたトンネルのようなアプローチを抜けると、あらわれる格調高く気品に満ちた立派な洋館。
その中に、夏目漱石や有島武郎など私の感性に大きな影響を与えた文学者たちの全集や直筆原稿、手紙などが並んでいて、心ゆくまで楽しめます。
↓大好きな、有島武郎の”或る女”
絶版で港区の大きな図書館にもなかったけど、ここにはあります
そして大きな窓から外を見渡すと、館からなだらかに下る斜面に広大な庭園が広がり
その向こう側に湘南の海を一望できる。
5月はバラの季節で、庭園には200種類以上のバラが咲き乱れていました。
この季節にきたのは初めてで、人の多さにびっくり。
東京に住んでいた頃の私にとっては、思い出したように2,3年に1度いきたくなる、特別な場所でした。
だけどこんなに近くにあるなら毎週末でも遊びにこれます♪
漱石と”こころ”と由比ヶ浜
高2の教科書で、夏目漱石の”こころ”に出会いました。
先生に指名された生徒から、順番に教科書を朗読していく。よくある教室の風景。暖かくも寒くもない、ちょうど今日と同じ5月のような、風の心地よく過ごしやすい晴れた日だったと思います。
私はめずらしく居眠りもせず内職もせず、現代文の授業に意識を集中していました。
先生とKの、率直で遠慮のない未熟さと強すぎる自尊心のアンバランスが(たぶん、自分の中にも当時それを抱えていたので)怖くて、狂おしいまでの自己愛が生む、歪で静かな闘争の炎が私のこころを焼き尽くすように苦しくて、その感覚だけに意識を根こそぎ持っていかれていました。
そして、私の朗読の番がやってきて、
Kの尊大なる羞恥心
というフレーズに差し掛かったときに、決壊がくずれて号泣(笑)。
クラスメイトたちの目も憚らず、子供みたいに(17歳なんて子供ですね)泣き出して、朗読を続けることができなくなってしまいました。
その日から、私は夏目漱石が好きです。
彼のおかげで、あまり好きでなかった現代文の先生に感想文を甚く褒められたり、珍しくテストで100点をとったりできました。
私にとって、そんな特別な存在の漱石と”こころ”なのですが、なんと”こころ”の中で”先生”と”私”が出会ったのが、ここ
由比ヶ浜
だったようです。
まったく忘れていたのですが、潜在意識の中にあったのかな?導かれてきた感じがして、嬉しかったです。
なんか、いそうなんですよね。由比ヶ浜。
魂の通り道があって、この世とあの世の橋渡しをしているような雰囲気。
東京や横浜が世界に向けて開かれているのと同じくらい、ここはこの世と別の世に向けて開かれ、通じているように感じます。
生誕150周年「漱石からの手紙 漱石への手紙」展
鎌倉文学館では、GW前から7月頭にかけて、漱石の生誕150周年を記念した展示会が開かれています。
漱石ってすごく筆まめで、弟子や娘やいろんな人に、たくさん手紙を書いていました。
あの漱石が手紙を送ってくるんだから、芥川龍之介も久米正雄もみんなこぞって喜んで返事を出します。
そんなわけでとてもリッチな手紙たちが残っていて、その数なんと収集されているだけで2500枚!!
漱石は絵はがきを選ぶところからこだわっていたらしく、娘に宛てた手紙の中で、
鬼の絵はがきを買って送ろうと思ってたんだけど、なかったからガマガエルの夫婦の絵はがきを送るね。ごめんね。
みたいな文章があって、笑いました。いいお父さん☆
この手紙だけだと、『鬼>ガマガエルの夫婦』となっている背景が分からないから、娘との間にそれまでにあった会話の妄想の余地があって、とても楽しい♪
あと、自分が出版社に推薦した弟子の作品を編集者に紛失された時(本当にありえない笑;)、その弟子に向けて、
彼(編集者)はきちんとあなたに謝りましたか?そうでないならいけないことなので私から然るべきところに謝罪要請の連絡をします。
といった旨の手紙も書いていました。
どの手紙も、内容や文体、葉書の絵や構図から漱石の暖かい人柄と育ちのよさ、繊細さがにじみ出ていて、ほのぼのとした気持ちにさせてくれました。
小説の執筆活動のあいまに、これだけの質と量の手紙を残したのですから、やっぱり漱石は偉大です。
なにかや誰かに触れるたび、溢れるほどの思いが生まれ、その思いを書き留めて伝えるために、一生をかけた人なんだなって、思いました。
その思いは時を越えて私たちにも伝わっているし、そのことがとても有り難く、恋しいです。
あまりにたくさん手紙があるので、期間中展示内容の入れ替えをするそう。
なので近いうちに、また遊びにいきます♪
森と海と、思いと才能の鎌倉文学館
明治文学は、言葉が難しかったり背景が(現代社会では)有り得なかったり表現が尋常でなかったりするのですが、にも関わらず、私の心にもの凄い共感とインパクトをもってすっと入ってきます。
どれだけの時を経ても、強い思いのこもった作品は、言葉や背景や表現を超えてあらゆる時代の人々の心に情感
、だからこそ、時を超えて尚愛され続けるのだと思います。
そういうところが、とても好き。
森と海の両方の自然に囲まれたマイナスイオンたっぷりの空間で、鎌倉にゆかりのある300人あまりの文学者たちの魅力に触れ、才能と戯れることのできる鎌倉文学館。
皆さんもぜひ、遊びに行ってみてくださいね♪
先週末南青山サロンにお越しいただいたお客様、由比ケ浜の中高一貫女子校出身の方でした。すごい偶然☆運命かもしれない。グラマラスで聡明でエキセントリックな美人で、6歳も歳下の女性の魅力に心奪われてしまいました♡
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