世界に愛される伝統×革新の西陣織ブランド HOSOO

インテリア

こんにちは。
インテリアコーディネーターの小林由梨奈です。

西陣織HOSOOさんのテキスタイルショールーム(兼ギャラリー)に行ってきました^^!

西陣織。世界にも稀に見る高い伝統技術と、
職人さんたちのものすごい手間ひまをかけた緻密で複雑で丁寧な手仕事による芸術作品の結集★

写真と言葉じゃ全然伝えきれないけど、あまりに感動したのでぜひ皆さんにも知っていただきたくて♡
レポートさせていただきます!

この日開催していたギャラリーの企画展示については、こちら↓^^!

HOSOOギャラリー 大麻布展示『白の気配』

 

 

境界なく進化し続ける西陣織の老舗ブランド HOSOO

ARLNATAの寺西さんに教えていただいて初めて知ったHOSOOさん。

ARLNATAさんのショールームに行ってきました^^!

実家が西陣で、機織の音を聴きながら育ったのに、まったく知らなかったことに驚き><!

小学生の時には手織の体験をさせていただいたり
中学生の時には西陣織の団体が運営している着物デザインコンテストで
優秀賞とデザイン賞をいただいて、西陣織会館で表彰されたこともあったのに笑

(ちなみに賞金は合わせて60万円くらいだったのですが、縫製してくれた祖母とはんぶんこして、もらった分はすべて服と家具に使いました。当時から好きなものが変わってない笑)

細尾さんは、西陣織の老舗でありながら、世界の市場に向けて様々に新しい挑戦をされていて
日本国内よりもむしろ、海外の人々に高く評価されている、京都の老舗としては非常に珍しい革新的なマインドを持つブランド。

ディオール、エルメス、シャネル、カルティエなど、
世界の名だたるラグジュアリブランドからもラブコールを受け、
それらのブランドに向けてオリジナルのテキスタイルを生み出されたりもしています。

それくらい、日本の織の技術は高く、世界に誇れるものなんです。
あんまり日本人知らない人多いけれど><

 

世界の名だたるデザイナーたちとのコラボレーションも
艶やかでユニークな気品に溢れるテキスタイルたち

1階の扉を入ってすぐ右手に広がるのが、テキスタイルのショールームスペース。

石庭みたいな白い床材と、山肌の地層みたいな(こういう和菓子食べたことあるな)壁材が
主張しすぎず、粋に、空間に調和をもたらしながらテキスタイルの魅力を引き立ててくれています^^
こちらのフロアも2階のギャラリー同様、建築士である社長の弟さんの設計。

西陣織には1600年の歴史(すごい)があります。
日本の昔の人たちは、他の外国と違って宝飾品を身につける文化がありませんでした。

そんな中で、皇族や貴族たちが華やかな装いをするために、和紙に金や銀を貼って糸状にした「箔」を織り込み、着物で纏うスタイルが生み出されました。

↓西陣織の特徴である金箔を織り込んだテキスタイル

この、金箔を織り込む技術は日本にしかなくて、それが世界の人たちを魅了する大きなポイントの1つ。

世界の名だたるラグジュアリブランドをクライアントに持つ建築家のピーターマリノ氏が、パリの展示会で細尾さんの西陣織に一目惚れ。

彼のオファーを受け、パリ本店のディオールの店舗の内装材をはじめ、世界の名だたるラグジュアリブランドのインテリアやファッションアイテムに使われるようになり、世界中のファンに愛されるようになったそうです。

↓ディオールのためにつくられたテキスタイルたち

手前のものが、パリのディオールの店舗の壁に貼られているものだそうです。
写真でも美しいのですが、触って肉眼で見ると、ものすごい気品に溢れていて圧倒されます^^

これが壁に貼られてるって、想像するだけでもう、ときめきが止まらない♡

ディオールのためにつくられたものではありますが、こちらに展示されているテキスタイルはクッションやソファの張地として商品展開もされているので、自宅で楽しむこともできます♪

↓海外のデザイナーとコラボしたテキスタイル

写真左の青いギャラクシーな感じのテキスタイルはコペンハーゲンのOEO Studio、右の情熱的なテキスタイルはオランダのテキスタイルデザイナーのメイ・エンゲルギールさんとのコラボレーション作品。

馴染みのある日本の織物のデザインとはまったく違って、すごくおもしろいですよね^^
クッションやファブリックアートなど、ポイントで部屋に置くと完全に主役だし、訪れる人の興味をそそりますよ♪

すごいダークな空間にこの張地のソファとか置くとほんとに宇宙な感じになるし
明るいカラースキームのモダンな部屋においても近未来的クールな魅力でかっこいいし

和室に座布団で置いても粋ですよね。
広がる空間の妄想♡

↓漆を織り込んだ西陣織テキスタイル

和紙に漆を塗って糸状にし、織り込むそうです。
漆器のような艶めき、光沢を感じながらも、柔らかいのが不思議な感覚^^

↓昨年の嵐のラストライブのオープニング衣装にも使われたテキスタイル

昨年実家でオンラインで観てて、鮮烈な赤のポイントを効かせて出てきた5人の姿を覚えています。
あれからちょうど一年か。まさか自分がARMYになってるとは思わなかった笑

↓今年のショパン国際コンクールで日本人奏者がお召しになったテキスタイル

4位に入賞された小林愛美さんという方がドレスでお召しになったそうです。
写真見つけましたが、とっても素敵でした♪

帯のように硬くなく、柔らかなのでドレスや洋服にも仕立てられるんですね^^

↓他にもたくさん、金箔をふんだんに使った贅沢なテキスタイルたち

↓伝統的な蜂巣織のテキスタイル

このままスカートやジャケットにして着たい^^

↓兜をイメージして織られたテキスタイル

めっちゃかっこいい。夏にメッシュのカットソーで着たい^^(←贅沢すぎる笑)
BTSがONのステージで着てそうな素材感♪ 兜だけにfitgter感があるね★

 

 

西陣織テキスタイルでつくる
皇室御用達デザイナーによるオーダー家具

ショールームに展示されているテキスタイルで、カーテンや家具のオーダーもできます。

↓HOSOOのテキスタイルを使ったカーテン&チェア

↑こちらのテーブル&チェアも、社長の弟さんの作品。
建築家がつくった家具感がすごく出てますよね。シャープで無駄なくかっこいい♪

天板の大理石とチェア張地のテキスタイルの色が絶妙にマッチしながら引き立てあっていて、惚れ惚れしてしまう^^

↓細尾のソファ張地とテキスタイルアート

↓鉱石をモチーフに織られたテキスタイル

金瑪瑙↓そっくり!

名古屋モザイクさんのサイトより

遠目にみると、まさか織物だとは思えないくらい天然の鉱石を忠実に再現しています。

↓近くで見るとこんな感じ

全然写真で伝わらないけど。
凹凸がすごくあって、深みのある暖かさを感じました。

↓ソファ張地とテーブルの天板が細尾

こちらの家具のデザインは、皇室御用達のMINERVAさんによるもの。
一般の住宅用に展開されている商品で、張地は好きなものが選べます^^

↓苔の感じを再現したテキスタイル

わぁ、山の俯瞰のジオラマみたい

と思ったら、やっぱり苔を再現してつくったそうです。
ガラスと織物の間に特殊な樹脂を流し込むことで、凹凸と素材感を生かしたまま天板に仕上げたとのこと。

自然界のものって美しいですよね。
それをこんな形で昇華した芸術に、日々囲まれながら暮らすのは幸せだろうなぁ^^

 

 

HOSOOのファッション&インテリアアクセサリ

クッションやルームシューズなどのインテリアアクセサリから、クラッチバック、ポーチやお財布などのファッション小物まで、初めて細尾を持つのによさそうなアイテムもたくさんラインナップ☆

 

すべて着物と同じ撥水加工がされているので、水気を弾いて汚れにくいのも嬉しい♡

↓レディガガのシューズで知られる舘鼻則孝さんデザインのルームシューズ

シュッとした紳士がダークカラーのガウン羽織って寝室で履いてて欲しい^^

 

 

織物でつくる住宅
テクノロジとかけ合わせてつくる無限の未来

いかがでしたでしょうか?魅力たっぷりの西陣織☆
ギャラリーも合わせて1時間ちょっとご案内いただいただけでも、この情報量^^笑!

西陣織以外にも、もちろん素晴らしい織物が日本にはたくさんあるのですが
反物の幅って基本的に32cmでそれ以外ないらしくて

細尾さんはディオールのオファーをきっかけに、150cm巾の反物をつくる技術を開発されたらしいです。
それが約11年前。

↓インテリアにも使える150cm巾の反物

32cm巾だと、普通のカーテンつくるだけでもつぎはぎだらけになってしまいますよね。
もはや屏風みたいな

今はまだ、150cm巾の反物をつくる技術、細尾さんしか持っていないそうです。
日本の織物は、世界に愛される高い感性と技術を持っているのだから、もっともっと多くの人の知ってもらえるといいなと思いました。

上質なタイシルクのJIM THOMPSONとか
デザインの素敵なOSBORNE & LITTLEとかDESIGNERS GUILDとか

すごく好きだけど、正直、生でみたときの感動の大きさは、細尾さんのテキスタイルが今までで一番★

ファブリック好きの方はぜひ遊びに行って、体感してみてください^^

 

社長の細尾真孝さんの展望は大きくて、織物で住宅をつくる未来の可能性について語っていらっしゃいました。

織物に駆体構造を織り込めば、それだけで家になるんじゃないか。生体センターや圧力センサーなどでコンピューター化すれば、災害時につぶれても逆に人間を守ったり、形状記憶によって自動で建ったりする家がつくれるかもしれない。

電通報インタビュー記事より抜粋

夢が広がりますね!
駆体に織物を織り込む、じゃなくて織物に駆体を織り込む
確かに、そうしたら建物は硬くて壊れると危険な構造物じゃなくて、蚕みたいな包み込んでくれる存在になりそう。

身体からの距離が物理的にも精神的にも近くなって、ファッションとインテリア、インテリアと建築の境界がますます曖昧になりそう^^

それの構造計算めちゃくちゃ難しそうだし、既存の建築士資格の知識だけでは絶対及ばなそうだけど。。。

とりあえず私は、来年の二級建築士合格を目指して。
がんばります★

 

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