女はなぜ、装うか
皆さま、こんにちは。
イメージコンサルタントの小林由梨奈です。
私は2年前、男女比率が28:1くらいの職場で働いていました。
メンバーはみんな一様に失礼な理系男子ですが、優しくていい人たちでした。
いわゆるプログラマとかプロジェクトマネージャーとか、新規のwebサービスをつくっているようなベンチャーっぽい男性たち。私もそのときはiPnoneアプリをつくっていました。
それから1年以内にほぼ全員が起業して卒業していったのですが、思えばあの環境が、今のイメージコンサルタントとしての仕事につながっている気がしています。
その時に感じていたことを、書きます。
人はなぜ装うか
人はなぜ装うか。
唐突ですが、会社で仕事をしている時に私が考えていることといえばそんなことでした。「働く」ことと「装う」ことは、私の頭の中で切り離すことができません。
人が装うのは、
自分が「なにものなのか」
自分が「どう扱われるべき人間なのか」
をまわりに示すためです。
自分自身を大事に扱わない人は、まわりからも大事に扱われません。男も女も同じです。
浮気を誇らしげに語る男のまわりには、自分を大事にしない女が集まります。
自分も相手も大事にできない者同士がひかれ合い、ひとときの寂しさを埋めるために自尊心を傷つける。そんなことを飽き足らず繰り返します。
浮気を嬉しそうに打ち明けるなんて、「自分は誰からも大切に扱われるべきでない、価値の低い人間です」と言っているようなもの。
聞いている方からしても、これほど低俗で広がらない話題もないし、なにより不愉快です。
人はみな、鏡です。
自分をどう見せるかは、どんな人間と縁を結ぶかを決めます。
そしてそれは、自分がどんな人生を生きるかを決めるのです。
だから人は「装う」のです。
男が装うとき
まわりに「自分」を示す材料としての「装い」ですが、男性と女性ではその意味が少し違うような気がします。
男性は装いで、自分の仕事を語ります。
私が新卒で就職した最初の会社(金融業界)では全員スーツ、次の会社(ファッション業界)では全員モード(しかもほとんどが黒一色)なファッションに身を包んでいました。
いま私のまわりにいる(このブログを書いてる)メンバーはみんな、いつも同じようなジーパンと、Tシャツか襟付きのシャツを着ています。
同じ仕事をする男性は、同じ「装い」をしています。
男性にとって、「なにものなのか」「どう扱われるべき人間なのか」ということの意味が、ほぼすべて「どんな仕事をしているか」に集約されてるのだと思います。
女が装うとき
一方女性は、その日の気分や、行く場所、会う相手によって、くるくると装いのバリエーションを展開します。
女友達との休日ランチ、初デートのディナー(の相手によっても装いは変わる)、二日酔いの翌日の出社、振られた次の日の友達の結婚式、、、
結婚したり子供ができたりすると、バリエーションはきっともっと増えるのだろうと思います。
社会が女性に課している役割や期待している事の種類は、男性に課せられるそれよりも圧倒的に多い。
だから女性は、気分や場所や相手によって「装い」を変え、いろんな人間になろうとします。「なにものなのか」「どう扱われるべき人間なのか」を、シチュエーションによっていくつも設定するのです。
見方によっては大変な労力をともなうつらい作業ですが、ほとんどの女性はそれを楽しめます。
すばらしい能力です。
男性から見た女性の鉄板コーディネートはあるのかもしれませんが、女性にとっては「とりあえずこれを着とけばOK!」みたいな装いはありません。
安定を求めた瞬間、「装い」の喜びや楽しみからは見放されます。
彼女たちは男を喜ばせるために着飾っているわけではありません。
自分が「なにものなのか」「どう扱われるべき人間なのか」を、TPOと気分に合わせて世に発信すべく、「装って」いるのです。
人の一生を決める “イメージ”をつくる仕事
当時のメンバーに、Yくんと言う男性がいました。
入社同期で、その時のグループの、さらに前身のグループができたばかりのころから一緒に働いていました。
仲は、よくも悪くもありません。
でも、時々いろいろ相談に乗ってくれました。
一つ年下で、カリフォルニア好きのラガーマン。
Yくんは、いつもシンプルだけど質のいいものをわりと綺麗に、自分なりに着崩して着ていました。
きっと無駄のない上質な思考や生き方が彼の理想なのでしょう。
暮らし向きは無駄だらけで乱雑な印象だけど、でもたぶん彼はいま、若いうちにすべき経験としてそういう風に生きてるだけだと思っていました。(実際にこの1年後には結婚し、今では素敵な1児のpapaです。)
アバクロとかホリスターとか、ディーゼルとかを着ます。
グループの中では一番のおしゃれさん。
Yくんは、女性のファッションにも敏感です。
そんなメンバーは他にいないし、だから新しいバッグやコートや髪型で出社したとき、彼から浴びせられる激しいコメントが実は少し嬉しかったです。
花柄のパンツを履いてきたら、「お花畑なのかなぁ」と、もんぺを見るような目つきで言われたこともあります。よく分からないけどたぶん、少し馬鹿にしながらも愛されてたんだと思ってます。
新しい装いに気づいて反応をもらえるのは、やっぱりうれしい。
たとえ少し小馬鹿にされててもね。
だからそういうのがYくんのやさしさで、
そして私はそういう風に扱われたくて、「装って」いたんだと思います。
そんなYくんの辛辣で愛に満ちた言葉を耳にしながら、仕事や人生やいろんなこと、深く浅く考えをめぐらせていました。
「装う喜び」ほどに「働く喜び」感じたい。
そんな気持ちで、「装い」でイメージをつくる仕事がしたくなり、今イメージコンサルタントをしています。
だって誰が言ったか忘れたけど、人の一生はイメージで決まるんです。
そんな大切なものをつくっていけるイメージコンサルタントという仕事。やりたいことがたくさんあるので、1人1人との出会いを大切に、1つ1つ丁寧に向き合っていきたいです。
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